神保町の古書店 @ワンダーのブログ
神田神保町の古書店、アットワンダーです。SF・ミステリ・映画関連品ほか、買取歓迎! 古書探求をお楽しみの後は、2階に併設のブックカフェ二十世紀で珈琲をどうぞ。
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書架が外にもある古書店的にゲリラ豪雨が怖い今日このごろです。皆様いかがお過ごしでしょうか?
天気予報のように、ほんの数時間でも未来のことは予想しがたいものなのに、それが数十年先の未来ともなれば、想像するSF作家さんはやはり大変なようで。
そんなSF作家の未来予想がそろそろ答え合わせの時代になりつつある作品たちの中から本日のご案内を。

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石川英輔『人造人間株式会社』講談社 昭和58年初版

石川英輔は『宇宙塵』に「SF西遊記」を連載することで作家としての経歴をスタートさせましたが、1985年に専業作家となるまでは、本業はカラー製版技術会社の代表にして技術研究者で、その業績で業界賞の受賞歴を持ち、NHK教育テレビの番組「お江戸でござる」と「道中でござる」では江戸文化研究者として解説を担当するなど、多才な人物として知られています。
著作にもそうした背景が反映されてか、企業人、技術者としての視点や、江戸時代の文化などが取り入れられています。

本日、ご紹介します『人造人間株式会社』はそうした作者の技術者的側面が主に反映された作品です。
作中では家庭用ロボットの開発を命じられた技術者たちの苦闘と、ロボットがいる社会に起きるであろうことが描かれています。
1983年の作品ですが、燃料電池に人工筋肉、社会へどのように導入されるか、などその先見性は程よく時の経った今になって証明されつつあります。
流石に現在も研究・開発の途上にある人工知能などについては、勝負なしといったところですが、この辺の実現性の難しさについては作者も相当に苦心したようで、あとがきで、この作品が数十年後には“古色蒼然として見えるに違いない”と思わず吐露しています。

“今から何十年か後に、誰か物好きな人が、古書店で拙著「人造人間株式会社」を手に入れて読むかもしれない。そのときにこの <あとがき> の部分がちぎれてなくなっていないことを期待しながら書いておくのだが…”


ご安心ください石川先生、30年経ってもあとがきは無事でした。
ご指摘されたように、現在でも人造人間は完成していませんが、当時予見された福祉などへのロボットの導入は現実のものとなりつつあります。

未来を想像して物語にするというSF作家ならではの苦労がかいま見えるようです。
時代が近づいた今だからこそ味わえる醍醐味もある、そんな80年代近未来SFはいかがでしょうか?

当店では石川英輔の作品を他にも幾つか取り揃えております。
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『プロジェクト・ゼロ』(早川書房)はセクサロイドの開発、実用化を技術者的視点から描いたハードSF。
『ポンコツタイムマシン騒動記』(評論社)は町の怪しげな科学者が怪しげな材料から怪しげに作ったタイムマシンで時間旅行して騒動を巻き起こすジュブナイルSF。
『いな吉江戸暦』(講談社)は「大江戸神仙伝」シリーズの5作目にあたります。こちらは、作者の江戸文化研究者としての側面が生かされたタイムスリップSFです。



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