神保町の古書店 @ワンダーのブログ
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気持ちの良い天気の日が続いております。
先日、梅雨に向けて『ハイペリオン』をご紹介をした後、雨が逆に遠のいた気がして
夏に水不足にならなければいいけれどなどと余計なことまで考えてしまう今日この頃です。

さて、本日ご紹介するのは、水不足ならぬ、マナ不足に悩む世界の物語です。

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ラリー・ニーヴン『魔法の国が消えていく』東京創元社 1980年初版




紀元前1万2000年前、アトランティス大陸は海に沈んだ。
その不安定な地盤を支えていた魔法の力を失ったのだ。
アトランティスの沈没が象徴するように今や世界中から魔法の根源たるマナが枯渇しつつあった。
マナの影響を強く受ける一角獣や人魚は神話の世界に姿を消し、
かつて世界を飛び回っていた魔法使いたちは、もはや簡単な奇跡すら起こせず
為す術もなく蛮族と剣の時代に飲まれようとしていた。
そんな中、最強の魔法使いウォーロックが、マナを再び世界に取り戻すべく仲間とともに立ち上がった…





ニーヴンといえば、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞の三重冠に輝いた『リングワールド』があまりにも有名ですが、
この『魔法の国が消えていく』を掉尾とする魔法の国シリーズはファンタジーにおける一つの設定を形作った作品といえます。
例えばTRPGでゲームでもちろん物語で、今日でも見ることのできる「“マナ”を魔法を使う際に必要になるものと定義した」のはニーヴンが最初と言われています。

魔法の国シリーズは、最強の魔法使いウォーロックの物語であり、マナを巡る物語です。
作中の魔法の国では、魔法は目には見えない大地のマナを消費しています。
魔法を使えば使うほどマナは失われ、次第に効果が弱まっていく。
目に見えないがために、人々はそれを知りながらも使うことをやめず、完全に枯渇した土地が増えていく。
一連の作品は、そんなマナの豊富にあった時代が遠くに去った斜陽の時代を舞台にしています。
自然、その物語はマナの枯渇に関わる話が中心です。
消えゆくマナの秘密を知ったウォーロックが、悪魔の剣を持った剣士と対決する第1作「終末は遠くない」
第2作に当たる「ガラスの短剣」は、マナ枯渇が差し迫りつつある中“ある方法”でマナを手に入れていた妖術師と戦う話。
そして『魔法の国が消えていく』では、ついに魔法文明の中心地アトランティスが海に沈み、
魔法の消滅が避けられなくなった終末に抗すべく、ウォーロックは最後の賭けに挑みます。
「終末は遠くない」『魔法の国がよみがえる』に、「ガラスの短剣」は同名の短編集に、
ウォーロックが登場する最初の作品である「終末は遠くない」『魔法の国がよみがえる』(創元推理文庫)以外でも『無常の月』(ハヤカワ文庫)に収録されています。

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さて、『魔法の国が消えていく』で忘れてはいけないのが豊富なイラストです。
その数なんと93枚!
これがまた、幻想的な魅力にあふれた素晴らしい挿絵なのです。
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イラストはアメコミ作家のエステバン・マロート(Esteban Maroto)の手によるもので、
ふんだんにイラストが取り入れられた『魔法の国が消えていく』は東京創元社からイラストレイテッドSFと銘打たれ出版された作品群の一つにあたります。
エステバン・マロートは他にもロジャー・ゼラズニイ『魔性の子』(東京創元社)のイラストにも携わっており、こちらは63枚のイラストが収録されています。
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物語とイラストで想像の翼を存分に広げる。そんな読書はいかがでしょうか?



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