神保町の古書店 @ワンダーのブログ
神田神保町の古書店、アットワンダーです。SF・ミステリ・映画関連品ほか、買取歓迎! 古書探求をお楽しみの後は、2階に併設のブックカフェ二十世紀で珈琲をどうぞ。
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こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。海外コミックコーナーからお知らせします。
マーベルコミックス、先日に引き続き、X-MEN関連作品をごらんください!

変異種ミュータントと人類の平和的共存を実現すべく、プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアが
若きミュータントを集めて結成したヒーローチーム、X-MEN! と毎度ご紹介しておりますが、
このところの日本においては、話題の中心をアベンジャーズや
デッドプールに持っていかれがちな印象がなきにしもあらず……。
(デッドプールはもともとX-MENフランチャイズ出身のキャラクターなのですが)

本国アメリカでは、スター・トレック、スター・ウォーズ級! とまではいかずとも、
多くの熱狂的ファンから愛されているシリーズです。
とりわけ1980~90年代の勢いたるや凄まじいものがあり、
750万部刷られた〈X-MEN〉誌 1号(1991年)は、コミックブック発行部数の世界記録を保持。
また、意外なところでその影響を目にすることもあります。
たとえば、アメリカの大人気バンドWEEZER
1stアルバムにして不滅の名盤『WEEZER』、通称“ブルーアルバム”に収録された
“イン・ザ・ガレージ”という曲は、こんな一節から始まります。

   I've got a Dungeon Master's Guide
   I've got a 12-sided die
   I've got Kitty Pryde
   And Nightcrawler too
   Waiting there for me
   Yes I do, I do

     ――WEEZER "In The Garage"より (1994, Geffen Records)

バンドのフロントマン、リヴァース・クオモが、
宝物を溜め込んだ自分だけの秘密基地、ガレージの思い出を歌った名曲。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のルールブックや12面ダイスとともに、
X-MENの人気キャラクター、キティ・プライドナイトクローラーの名が挙げられています。

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キャサリン・アン・プライド、通称キティ・プライドは、物質をすり抜ける能力を持ったミュータント。
長編『The Dark Phoenix Saga』の序章、〈X-MEN〉誌 129号(1980年)で初めて登場したキティは、
その後X-MENに加入、最年少メンバーとしてプロフェッサーXや年長メンバーに見守られ、
スプライトシャドウキャットなど幾度かのコードネーム変更を経て、
やがてウルヴァリンも認める一人前のX-MANへと成長します。
その姿は、80年代当時のコミック読者から絶大な支持を集め、
(同時代の日本におけるラムちゃんや浅倉南のポジションとでも言いましょうか)
実際、WEEZERだけではなく、ポップカルチャーのそこここで、キティ・プライドへの言及を見ることができます。
映画『アベンジャーズ』のジョス・ウィードン監督は、キティのキャラクターを参考にして
TVシリーズ『バフィー』の主人公を創造したことを明らかにしている他、
脚本を務めた2004年の〈Astonishing X-MEN〉誌では、キティを中心人物として活躍させました。
なお、映画『X-MEN: ファイナル ディシジョン』(2006年)では、
ブレイク前夜のエレン・ペイジがキティを演じています!

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こちらは〈Uncanny X-men〉誌 168~176号(すべて1983年)の合本ペーパーバック、
『Uncanny X-men: From the Ashes』(1990年、MARVEL COMICS)
キティ・プライド主演の名作エピソード、“Professor Xavier Is a Jerk!”が冒頭を飾っています。
若手ミュータントチームNEW MUTANTSへの移籍を命じられ、プロフェッサーXに激怒するキティ!
この直前のエピソードでキティと出会い、宇宙からついてきてしまったドラゴン型エイリアン、
ロッキードが、ここでX-MENに仲間入り。

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『From the Ashes』には、この他にもX-MEN史における重要エピソードがギュッと詰まっています。
地下に暮らすミュータント難民グループ、モーロックスの初登場、
触れた相手の能力を吸収してしまうミュータントローグのX-MEN加入、
ウルヴァリンとジャパニーズヤクザの娘矢志田真理子の結婚式などなど。
ストームのモホークヘアスタイルの初披露や、キティとコロッサスの甘い恋模様も。

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そして、80年代X-MENサーガ最重要人物のひとり、マデリーン・プライアーが、
168号“Professor Xavier Is a Jerk!”最終ページで初登場しています。

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美しく赤い髪をしたマデリーン・プライアーは、ふしぎなことに、
X-MENのリーダー サイクロップス/スコット・サマーズの最愛の人、
先の『The Dark Phoenix Saga』で命を落としたマーベルガール/ジーン・グレイに瓜二つ。
アラスカで出会ったスコットとマデリーンは恋に落ち、『From the Ashes』にも収録の175号で結婚、
数年後の201号では、息子ネイサンが生まれます。

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……この時点ではまだ明らかになっていないことですが、
『The Dark Phoenix Saga』で内に宿した超エネルギー生命体フェニックスの暴走を抑えるため
自ら命を絶ったように思われていたジーン・グレイは、先日もご紹介しましたとおり実は生きていて、
ネイサンの誕生で戦線を離れていたスコットの前に姿を現します。
迷いつつも、X-FACTORのリーダーとして復帰するサイクロップス。
残されたマデリーンは……これはまた別の機会に。
ペーパーバック『From the Ashes』、海外コミックコーナーに陳列しております!


さて、話をぐっと戻しまして、WEEZERが歌ったもうひとりのX-MAN、
ドイツ生まれのナイトクローラーことカート・ワグナーをちょっぴりご紹介。

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青い体毛、伸びた犬歯、三本の指に長い尻尾、悪魔のような外見をもって生まれたカート。
その初登場号、新生X-MENの誕生を告げた〈Giant-Size X-Men〉 1号(1975年)は、
悪霊とみなされ、暴徒に追い立てられる彼の姿で幕を開けます。
異次元から紫色の大気とともに“BAMF!”と現れるテレポート能力は、
幾多の場面でX-MENを救ってきました。
加入当初、キティ・プライドはカートに苦手意識を持っていましたが、すぐに打ち解けて、大の仲良しに。

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殺し屋集団マローダーズによるモーロックス襲撃・虐殺事件《Mutant Massacre》の際に負傷し、
一時的に戦線を離脱していたキティ・プライドとナイトクローラー。
その間にX-MENはダラスで全滅(したかのように思われました)、
二人は英国へ渡り、魔法の戦士キャプテン・ブリテンと変身能力を持つミュータントメガン
パラレルな未来からきたサイクロップスとジーン・グレイの娘フェニックス/レイチェル・サマーズ
そしてロッキードを加えた新チームエクスカリバーを結成します。
1988年に創刊された〈Excalibur〉誌、セットや単巻リーフ、いくつか入荷しています。
こちらは11号から25号まで展開された多元宇宙をめぐる冒険、
最後にはマーベルユニバース最強の宇宙魔神ギャラクタスまであらわれる大長編
《THE CROSS-TIME CAPER》です。

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ちなみに現在も、キティ・プライドとナイトクローラーはトップクラスの人気キャラクターとして大活躍。
これまでX-MENのコロッサス/ピーター・ラスプーチンや、
エクスカリバー時代に出会ったピート・ウィズダムとロマンスを繰り広げてきたキティ、
最近になってガーディアンズ・オブ・ギャラクシースターロード/ピーター・クィルと婚約し、
チームを離れたクィルに代わる二代目スターロードとして、
曲者揃いのガーディアンズとともに宇宙を駆け回っています。

メンバーひとりひとりの物語が複雑に絡み合い、交差して、
壮大なサーガを形成、アメリカのコミックファンを夢中にさせたX-MEN。
@ワンダーでは、この他にも関連作品を多数取り揃えています。
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