神保町の古書店 @ワンダーのブログ
神田神保町の古書店、アットワンダーです。SF・ミステリ・映画関連品ほか、買取歓迎! 古書探求をお楽しみの後は、2階に併設のブックカフェ二十世紀で珈琲をどうぞ。
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こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。海外コミックコーナーからお知らせします。
ディズニー/マーベルの『シビル・ウォー』、ワーナー/DCの『バットマンvsスーパーマン』
大手各社が立て続けに大作コミック映画の予告編を公開し盛り上がる中、
先日、最後の一角20世紀フォックスが動きました。
ブライアン・シンガー監督によるX-MEN映画シリーズ最新作、
『X-MEN: APOCALYPSE』の予告編がリリース! 皆様、もうごらんになりましたか?

                 

変異種ミュータントと人類の平和的共存を目指すヒーローチームX-MEN、
その指導者プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアと、
ミュータントの自由を勝ち取るためには人類を支配するしかないと考える、
マグニートー/エリック・マグナス・レーンシャー
永遠の宿敵であり親友でもある二人の若き日を描く新映画シリーズ
『ファースト・ジェネレーション』、『フューチャー&パスト』に続く完結編!
チャールズ・エグゼビアとエリック・レーンシャーを演じるのは前2作に引き続き、
ジェームズ・マカヴォイとマイケル・ファスベンダー。
1962年のキューバ危機を背景に幕を開けた新シリーズも、今作で80年代に突入し、
齢を重ねたプロフェッサーX(マカヴォイ)が、とうとう我々の良く知る姿=禿頭に!
日本での公開は来年夏だそうです。楽しみですね!

今作のタイトルロールを務めるヴィラン、アポカリプスは、
原作コミックではX-MEN最強の宿敵として知られる大物中の大物。
ついにスクリーンに初登場、演じるはオスカー・アイザック!
(アイザックはまもなく公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にも重要ポジションで出演!)

また、映画公開に合わせ、現在本国で刊行中のX-MEN系列タイトル3誌
〈EXTRAORDINARY X-MEN〉〈UNCANNY X-MEN〉〈ALL-NEW X-MEN〉では、
クロスオーバーイベント《APOCALYPSE WARS》が展開予定。

   apocalypse-wars2016.jpg

というわけで本日は、2016年マーベル重要人物のひとりアポカリプスについて、
ごくごくかんたんにご紹介いたします。
テキストに使用しますのは、こちらのコミック。どうぞごらんください。

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X-FACTOR 147冊一括 (MARVEL COMICS, 1986~1998年)
 #2~149, #-1, ANNUAL #1, 4, 6, 8
 本誌欠: #1, 49, 74, 78, 140, 144

――いきなり話が逸れますが、まずは〈X-FACTOR〉誌について――
70年代、ウルヴァリンやストーム、ナイトクローラー、コロッサスらで編成された
新ラインナップの登場を機に、遅まきながらの大ブレイクを果たしたX-MEN
脚本を務めたクリス・クレアモントの筆はのりにのり、
80年代以降も〈NEW MUTANTS〉などのスピンオフ誌が多数生まれ、
その世界はどんどん拡大していきました。
1986年に創刊された〈X-FACTOR〉誌もそのひとつです。
サイクロップスエンジェルビーストアイスマン
そして数年前に死んだと思われていたマーベルガールが生還し、
X-MEN創立メンバー、ファーストファイブが再結集。
ところがこの頃、X-MEN本隊は、プロフェッサーXに指導役を託されたマグニートーと行動を共にしており、
かつての宿敵への不信感を拭えないファーストファイブは、独自に新チームを結成します。
表向きは、ミュータントを捕獲、社会から脅威を取り除くハンター集団。
しかしてその実態は、保護したミュータントをかくまい、能力をコントロールできるよう指導する、
チャールズ・エグゼビアの意志を継いだミュータントヒーローチーム、X-FACTOR

 (……という結成譚を描いた肝心要の第1号をセットに含められていないのが心苦しいところ。
  また、マーベル・ガール/ジーン・グレイ復活の経緯については、
  同年の〈AVENGERS〉 263号と〈FANTASTIC FOUR〉 286号に詳しいので、皆様どこかしらでご確認ください。
  なお、〈X-FACTOR〉70号の後、ファーストファイブはX-MEN本隊に合流。
  今回は触れませんが、71号以降、シリーズは第2期に突入、コンセプト、メンバーラインナップを一新し、
  サイクロップスの弟ハボックが率いる政府管轄の特殊部隊、X-FACTORの活躍が描かれます。)

閑話休題。
活動を開始した第1期X-FACTOR。しかしその前には、早々に強敵が現れます。

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アポカリプス/エン・サバー・ヌールがここで初登場。
5000年前のエジプトに生まれた、人類史上最初期のミュータント
灰色の肌を恐れられ、砂漠に捨てられた子どもは、ある盗賊に拾われ、
“第一の者”という意味を持つエン・サバー・ヌールという名をもらい、
強者こそが正義という信念を学び、やがて支配者への道を歩み始めます。
自らの原子構造を自在に操作、変形・巨大化するミュータント能力、
さらに長命を保つ驚異的生命力超人的腕力をもって、
弱き人間は奴隷となるか滅ぶかの“適者生存”の世界をつくり、君臨せんと目論む危険人物です。

〈X-FACTOR〉誌 5号の最終コマにて、
ヴィランチームアライアンス・オブ・イービルの黒幕として、初めて姿を現したアポカリプス。
本格的な登場が描かれるのは続く第6号ですが、そのカバーをよくごらんください。
先述の《APOCALYPSE WARS》の印象的なカバーアート、その引用元がこちらなのです。

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この6号から長きにわたり同誌の脚本を務めたルイーズ・サイモンソン
10号から作画に参加したウォルト・サイモンソン夫妻の筆によって、
アポカリプスはマーベルユニバースの大物ヴィランとして名をあげていきます。
彼を語る上で欠かせないのが、彼が引き連れる配下、フォー・ホースメン
ファミン、ウォー、ペスティレンス、デスから成る黙示録の四騎士ですが、
そのラインナップは流動的。アポカリプスによって強きミュータントがリクルート(&改造&洗脳)され、
欠けることがあれば、新たな強者がそこへ補充されます。
X-FACTOR 10~12号では、アポカリプスに目を付けられたミュータントたちが、
ペスティレンス、ウォー、ファミンにされていく場面が描かれています。
それから、最後の一人、デスになる者として、アポカリプスはあるX-MANに狙いを定めました。
美しく大きな翼を持つファーストファイブ、エンジェル/ウォーレン・ワージントンⅢ世に。

この直前、地下に暮らしていたミュータント難民モーロックスが、
殺し屋ミュータント集団マローダーズに強襲、虐殺される《Mutant Massacre》事件が発生し、
モーロックス救援に向かったエンジェルは、マローダーズによってその翼を傷つけられ、
さらに旧友のひそかな裏切りで、切断される憂き目にあっていました。
悲しみのあまり自殺を図ったウォーレンでしたが、アポカリプスの手に落ちてしまい――。

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X-MEN本隊、若手ミュータントチームNEW MUTANTS、そしてX-FACTORが、
同時に訪れた最大級の危機にそれぞれ立ち向かう1988年のクロスオーバー
《THE FALL OF THE MUTANTS》で、事態が大きく動きます。

X-MENはテキサス州ダラスで魔神アドバーサリーと激突、死闘の末に全滅。
NEW MUTANTSはある島で反ミュータント組織ザ・ライトと交戦、メンバーの一人を失ってしまいます。
X-FACTORの前に立ちはだかったのは、またしてもアポカリプス。
ニューヨークへ進撃せんとする黙示録の飛行船の中で、
X-FACTORたちは信じがたい事実に直面するのでした。

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それは、アポカリプスの改造で、鋼鉄のあらたな翼を得たウォーレン・ワージントン!
服従を誓い、黙示録の四騎士デスとなったその姿だったのです……。

激戦の果てにアポカリプスの洗脳を脱し、紆余曲折の後、
コードネームをアークエンジェルと改めて復帰するウォーレンですが、
以降、改造された身体と後遺症との戦いに悩まされることに。
《APOCALYPSE WARS》のカバーでは、ふたたびデスモードになったその姿が見られ、
映画『APOCALYPSE』予告編にも、鋼鉄の翼を広げるシーンが。
きたる2016年は、彼の動向も要チェックです。

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第1期X-FACTOR最終回近くの長篇《ENDGAME》(1991年)で、
サイクロップスの息子ネイサン・サマーズが自らを脅かす存在になりうると知ったアポカリプスは、
幼きネイサンを狙って、X-FACTOR、そして超人類インヒューマンズと激突。
全身を金属に蝕まれるテクノ・オーガニック・ウィルスに侵された愛子を救うため、
サイクロップスはネイサンをはるか未来へと逃がします。
90年代X-MENサーガ重要な起点となったストーリー、
制作は、長くX-MENの屋台骨を支え、この直後に降板するクリス・クレアモント(脚本)と、
この翌年にマーベルを離れイメージコミックスを立ち上げる2人のレジェンド、
海外マンガフェスタへの参加も記憶に新しいジム・リー(脚本)と
ウィルス・ポータシオ(脚本・作画)です。


……と、〈X-FACTOR〉セットから、アポカリプス関連をいくつかピックアップいたしましたが、
同誌は、生還を果たしたマーベル・ガール/ジーン・グレイと、かつての恋人サイクロップス、
ジーンそっくりのサイクロップス夫人マデリーン・プライアー、ジーンに急接近するエンジェル、
支援者を装い、X-FACTORを陥れる反ミュータント主義者キャメロン・ホッジなど、
他にも面白い見どころがたっぷりあるシリーズです。
いくつかは単巻での在庫もございますので、海外コミックコーナーをぜひぜひごらんください。

また、アポカリプス関連で外せないタイトルとして、
以前にもご紹介しました90年代の大長編『AGE OF APOCALYPSE』をご用意しております。
プロフェッサーX不在の世界、黙示録の魔人の支配に、マグニートー率いるX-MENが立ち向かう名作です。
映画公開前に、こちらも合わせてお楽しみください!

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