神保町の古書店 @ワンダーのブログ
神田神保町の古書店、アットワンダーです。SF・ミステリ・映画関連品ほか、買取歓迎! 古書探求をお楽しみの後は、2階に併設のブックカフェ二十世紀で珈琲をどうぞ。
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こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。今日も海外コミックコーナーから!
まずは予告編。このところ、マーベル・DCともに充実の仕入れが相次いでおります!
ただいま海外コミックコーナーを整理しつつ、品出し準備を進行中です。
というわけで、こちらでもアメコミご紹介の機会が増えるかと存じますので、
コミックファンの皆様はぜひぜひチェックをよろしくお願いいたします。お楽しみに!

さて、本日ご紹介いたしますのはDCコミックスの名作、
フランク・ミラーダークナイトシリーズ
アラン・ムーア&デイブ・ギボンズ『ウォッチメン』と並ぶ80年代アメリカンコミックの金字塔
『BATMAN: THE DARK KNIGHT RETURNS』をはじめとする作品群です。
どうぞごらんください。

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Frank Miller 『BATMAN: THE DARK KNIGHT RETURNS』
 (WARNER BOOKS版ペーパーバック、3rd printing)


“…probably the finest piece of comic art ever
 to be published in a popular edition…”
                  ――Stephen King


バットマンが姿を消して十年。一度は引退したブルース・ウェインだったが、
ゴッサムシティの惨状に、ふたたび漆黒のカウルを纏うことを決意する。
しかし時は東西冷戦期、混迷をきわめるアメリカ社会において、ヴィジランテは脅威とみなされ、
バットマンは、政府、そしてかつての友スーパーマンとの対立を余儀なくされる……。

ハードボイルド/ノワールコミックの名手フランク・ミラー。
コミックファンならずとも、犯罪小説を好む皆様ならば『シン・シティ』をお読みかもしれませんし、
映画ファンの皆様は同名映画の監督、さらに『300』の原作者としてその名をご記憶かと存じます。
1970年代末、マーベルの『デアデビル』に作画担当として加入したミラーは、
まもなく脚本家としても頭角をあらわし、マーベルとDCでつぎつぎ名作を生み出しました。
クリス・クレアモントとの共作(作画、プロット)『ウルヴァリン』や、
小池一夫の『子連れ狼』に影響を受けたオリジナル作『RONIN』で揺るぎない評価をかため、
1986年には、代表作となる『ダークナイト・リターンズ』を発表しています。

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 『ダークナイト・リターンズ』といえばこのカット、という名場面、
 ゴッサムの闇夜を跳ぶバットマンと、新たにロビンを襲名した少女キャリー・ケリー


DCユニバースの“現在”よりも少し未来、老バットマン最後の戦いを描いた本作は、
同時代の社会情勢を反映させたディストピアハードボイルドとして高い完成度をもったシリーズになり、
読者・批評家からは絶賛をもって迎えられ、後続の作家たちにも多大な影響を及ぼしました。
映画『300』『ウォッチメン』『マン・オブ・スティール』のザック・スナイダー監督は本作の映画化を熱望、
来年公開の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』では、
本作を下敷きにした壮年のバットマンを登場させています(演:ベン・アフレック!)。

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Frank Miller / David Mazzucchelli 『BATMAN: YEAR ONE』
 (DC COMICS版ペーパーバック、2nd Printing)


Without warning, it comes...
crashing through the window of your study, and mine...
I have seen it before...somewhere.
It frightened me as a boy... frightened me.

Yes, father.

I shall become a bat.

1986年、クロスオーバー大作『クライシス・オン・インフィニット・アース』の完結にともない、
DCコミックスは、長い歴史を持つ各作品の設定刷新に取り組み始めました。
ジョン・バーン『The Man of Steel』でスーパーマンのリファインに成功すると、
1987年、今度はバットマンを生まれ変わらせるため、ふたたびフランク・ミラーが起用されます。
名作『デアデビル:ボーン・アゲイン』で組んだデビッド・マツケリーを作画に招き、
〈BATMAN〉誌 404号から407号まで連載された長編『イヤー・ワン』は、
バットマンの誕生とその新人時代、盟友ジェームズ・ゴードン警部補との出会いまでを描き、
現代のバットマン像のスタンダードを築き上げました。

かくして、バットマン神話の始点と終着点を描ききったミラーですが、
これ以降もバットマン関連作品を発表し、DCユニバースの年表には必ずしも沿わない
独自のバットマンサーガを形成しています。

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Frank Miller / Todd McFarlane 『SPAWN / BATMAN』
 (IMAGE COMICS、1994年)
Frank Miller 『BATMAN: THE DARK KNIGHT STRIKES AGAIN』
 (DC COMICS版ペーパーバック、2nd Printing)
Frank Miller / Jim Lee
 『ALL STAR BATMAN & ROBIN THE BOY WONDER』Vol.1

 (DC COMICS版ペーパーバック、1st Printing)


1994年イメージコミックスで発表された『SPAWN / BATMAN』は、
時代の寵児トッド・マクファーレンが生んだイメージの看板ヒーロースポーン
バットマンが共演する、DC-イメージの企業間クロスオーバー作品ですが、
巻頭では、“これは『ダークナイト・リターンズ』の姉妹編であり、
現在のDCコミックスと連続性を持ったものではない”
と明言されています。
(いっぽう、〈SPAWN〉誌 21号では本作のラストを受けた描写がみられます)

2001年から2002年には、『ダークナイト・リターンズ』まさかの続編、
前作から三年後、地下に潜ったバットマンたちの逆襲を描く
『ダークナイト・ストライクス・アゲイン』(通称DK2)が発表。
つづいて2005年にはジム・リーを作画に迎え、DK2で大きな役割を果たした初代ロビンこと
ディック・グレイソンとブルース・ウェインの出会いを描くシリーズ
『オールスター・バットマン・アンド・ロビン・ザ・ボーイ・ワンダー』
を開始するも、こちらは10号で中断しています。

そして今夏、最新作『Dark Knight III: The Master Race』の開始がアナウンスされました。
脚本共作者としてブライアン・アザレロ、作画にアンディ・キューバート
マーベル時代からの盟友クラウス・ジャンセンという豪華な布陣で、まもなく刊行がスタート。
あわせて、読切『Dark Knight Returns: The Last Crusade』のリリースも決定。
長らくマーベルで一線を張り、ミラーとは1993年に“デアデビル:イヤーワン”にあたる
『デアデビル:マン・ウィズアウト・フィアー』を手がけたジョン・ロミータ・Jrとともに、
『ダークナイト・リターンズ』の前日譚を語るとのこと。
さらにミラーは最近になって、『DARK KNIGHT Ⅳ』や、
“キャリー・ケリーを主人公にしたナンシー・ドルー風の少女探偵もの”の構想を口にしており、
バットマンの最終章とおもわれたダークナイトシリーズには、まだまだ続きがありそうです。
新章開始前に、これまでの作品をぜひお楽しみください。
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