【海外コミック】『ウォッチメン』旧版と電撃アメコミ通信

こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。
昨日に引き続きコミックをご紹介いたします。本日は海外コミックコーナーから!

海外マンガフェスタ開催直前!(いちど参加してみたい!)
海外コミックファンの皆様におかれましては、この土日、各所へお出かけのことと存じます。
@ワンダーのコミックコーナーでは、アメリカンコミックスを中心に原書・日本語版、多数取り扱っております。
お時間ございましたら、ぜひぜひ神保町へお立ち寄り下さい!

さて、日本国内での盛り上がりにともない、海外コミック翻訳書の出版点数もここ数年増加傾向にあります。
そのきっかけのひとつとして、2009年ザック・スナイダー監督映画版の公開を機に刊行された
アラン・ムーア&デイブ・ギボンズ『ウォッチメン』日本語版
(小学館集英社プロダクション)
のヒットが挙げられるのではないでしょうか。
孤高の英国作家アラン・ムーア80年代の名作が、日本の読者にもここで広く知れ渡り、
それから、ムーアが手掛けた傑作コミックが次々と翻訳刊行されたのは記憶に新しいところです。

ですが、初めてアラン・ムーア作品が日本に紹介されたのは1990年代後半。
90年代初頭に創立、破竹の勢いでマーベル・DCに次ぐ位置にまで上り詰めた新興出版社、
イメージコミックスの作品が、メディアワークスから相次いで翻訳刊行され、
その中には、ムーアがライターとして携わったものも含まれていました。
『SPAWN』や関連タイトルでの活躍が紹介されたのち、満を持してDCコミックス時代の大著が登場します。

             watchmen001.jpg

――というわけで、また前置きが長くなりましたが――、
メディアワークスより1998年に発行された、
『ウォッチメン』最初の日本語版が入荷しました!
(訳:石川裕人、秋友克也、沖恭一郎、海法紀光)

日誌 ロールシャッハ記
1985年10月13日 午後11時30分


金曜の夜、ニューヨークで一人のコメディアンが死んだ。
誰かが窓から突き落とした。発見された時、彼の頭は胃にめり込んでいたらしい。
誰も気にしない。俺以外は誰も…。

俺は間違っているのか?
戦争の勃発は近い。何百万人もの人間が死に、
生き残った者も飢えと病に苦しむことだろう。
たった一人の死に何の意味がある?

あるとも。なぜなら、殺人は悪しき行いだからだ。悪は罰せねばならない。
アーマゲドンが到来しようと、俺は絶対に妥協しない。絶対に…。
罰されねばならない奴は無数にいる。

…なのに、時間はあまりにも少ない。

誰が見張りを見張るのか?
ソ連との緊張が高まり、第三次大戦も秒読み段階に入った1985年のアメリカ。
あるヒーローの暗殺をきっかけに、残されたヒーローたちは巨大な陰謀の渦へ呑まれていく。

watcmen002.jpg

1986~87年DCコミックスから全12号が刊行された『ウォッチメン』は、
きわめて緻密に構成された(コマの細部の細部まで厳格に指定!)アラン・ムーアの脚本、
見事にそれに応え、終末近くの世界を描ききったデイブ・ギボンズの作画で
多くの読者に衝撃を与え、1988年ヒューゴー賞ではOther Forms部門を制し、
コミック作品として初めての栄誉を手にしました。

今回入荷した旧版には、訳者 石川裕人によるストーリー補足が巻末掲載されています。
今日出版されているアメコミの日本語版にも、ほとんどに微細な解説が付属しており、
とりわけコマ単位で膨大な情報が込められた『ウォッチメン』を楽しむうえでは心強い特典です。
ところが、『原著どおりの刊行を』というアラン・ムーアの意向により、現在読める新版には未収録
(代わりに、大幅に増補した解説ブログが更新されていましたが、残念ながら未完です)
『ウォッチメン』をまだ読んでいないという方、新着商品コーナーに陳列しております。ぜひおはやめに!


あともう1冊紹介させてください。
旧版『ウォッチメン』と同じくメディアワークスから1998年に刊行された、
電撃アメコミ通信Vol.1も入荷しております!

             dengekiamecomi001.jpg

先述のとおり、90年代後半、メディアワークスからイメージコミックスを中心とした日本語版コミック
《電撃アメリカンコミックス》シリーズが刊行されていました。
創刊から3年を経て刊行されたアメコミ情報ムックがこちらです。
ジム・リーのレーベルWILDSTORMの特集や、
シカゴサンディエゴコミックコンベンションレポート
小野耕世石川裕人大島豊の座談会〈WATCHMENはこう読め!〉などなど、
アメコミ基礎知識から同時代のコミックシーンの空気までパッケージした、抜群の資料性を誇る1冊。
当時こちらと小学館プロダクション『マーヴルクロス』
穴が空くまで読み込んだ方も多いのではないでしょうか?
残念ながら1号のみでシリーズはストップしてしまったのですが、
ネットが充実し、最新情報へのアクセスが容易になった今でも、
熱気あふれるガイドブックへの需要は少なくないのではないか、と、個人的には思っております。
もとむ、海外マンガ情報誌!

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