神保町の古書店 @ワンダーのブログ
神田神保町の古書店、アットワンダーです。SF・ミステリ・映画関連品ほか、買取歓迎! 古書探求をお楽しみの後は、2階に併設のブックカフェ二十世紀で珈琲をどうぞ。
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こんにちは、スタッフFです。またまた海外コミックコーナーからお知らせいたします。
日本時間で本日未明、米週刊誌〈Entertainment Weekly〉今週号の表紙をリリース、
マーベルスタジオズ映画『ドクター・ストレンジ』の最新画像が公開されました。
ベネディクト・カンバーバッチが、新ヒーロードクター・ストレンジとなった姿がついに明らかに!
LOOK: Benedict Cumberbatch's "Doctor Strange" Makes Magical First Appearance
Enter "Doctor Strange's" Sanctum Sanctorum in New Photos, Concept Art
(via - Comic Book Resources)

マーベルスタジオズの一連の作品が共有する世界Marvel Cinematic Universe、
いわゆる“MCU”に、カンバーバッチが仲間入りです。
ということは、いつの日かもう一人のシャーロック・ホームズ、
ロバート・ダウニー・Jr.との共演も?*1 なんて期待もしてしまう『ドクター・ストレンジ』、
監督を務めるのはスコット・デリクソン、全米公開は2016年11月、
日本では2017年1月公開とのこと。待ち遠しい!

じつに待ち遠しいので、本日はドクター・ストレンジが登場するコミックをご紹介いたします。

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ドクター・ストレンジ、本名スティーヴン・ヴィンセント・ストレンジ
日本での知名度はまだあまり高くはありませんが、
マーベルキャラクターとしては1963年デビュー組、
(アンソロジー誌〈Strange Tales〉 110号にて初登場)
アイアンマンやX-MEN1期生と同期にあたる古参ヒーローです。
作者はごぞんじマーベルコミックスの父スタン・リー
そしてスタンとともにスパイダーマンを生み出したスティーブ・ディッコ

もともと世界的に有名な脳外科医だったストレンジは、
利己主義者ながら、天才と世に謳われていました。
ところが、事故で両手に重傷を負い、その技術は失われてしまいます。
プライドの高さからアシスタントへの転向も断固拒否し、失職したストレンジは、
魔法の力であらゆる傷を治す男エンシェント・ワンの伝説を頼りにヒマラヤヘ。
実在したエンシェント・ワンは、利己的なストレンジの頼みは受けられないと言い、
しかしその内面に善き光を見出し、治療の条件として自らの下での修行を提案。
誰の下にもつきたくないストレンジはこれを断り、帰ろうとしますが、
エンシェント・ワンの弟子バロン・モルドが、異次元の魔物ドーマムゥの力を借りて
師を呪殺しようとしていることを知り、また、モルドの魔法で口を封じられてしまいます。
陰謀を知り、止められるのは自分しかいない。モルドに対抗できる魔法を学び、
エンシェント・ワンの命を救うことを決意し、ストレンジは弟子入りを志願します。
が、モルドの邪心をとっくに見抜いた上で傍に置いていたエンシェント・ワンは、
ついに他人のために必死になったドクター・ストレンジを認め、
モルドにかけられた魔法を解き、弟子として受け入れるのでした。

それから長年の修行を経てあらゆる魔法を会得し、すっかり人格者となったストレンジは、
至高の魔術師ソーサラー・スプリームと呼ばれ、多くのヒーローからも頼られる存在に。
実際マーベルのコミックのあちこちで、『ストレンジに相談してみよう』と
ヒーローたちが彼の館を訪ねるシーンが見られます。

映画でお馴染みS.H.I.E.L.D.のニック・フューリーとともに、
1968年まで〈Strange Tales〉誌の看板として活躍したストレンジは、
同誌の誌名変更で個人誌〈Doctor Strange〉をゲット。
74年と88年にもソロシリーズを獲得し、それぞれ長期連載になりました。
映画化に先駆け、この秋からは20年ぶりとなる第4シリーズもスタート。
脚本: ジェイソン・アーロン、作画: クリス・バチャロ
マーベル現役最高峰の布陣で好評連載中!

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が、本日現在、ソロシリーズは画像の2点しか在庫がないため、
(第2シリーズ76号(1985年)、同81号(1986年))
今回はそちらの紹介は断念しました。無念……。

代わりにごらんいただきたいのがこちら。
ファンタスティック・フォー、アベンジャーズ、X-MENに並ぶ
マーベルユニバース第4のヒーローチーム、ディフェンダーズ
ドクター・ストレンジがリーダー的ポジションを務めています。

       defenders201512001.jpg

そもそもの発端は、先述の1968年に誌名変更した〈Doctor Strange〉誌
脚本: ロイ・トーマス、作画: ジーン・コランという布陣で始まった第1シリーズでしたが、
実は、それから1年ちょっとでキャンセルされています。あまりに突然の打ち切りで、
異次元からの侵略者アンダイイング・ワンズとの戦いを描くストーリーは未完に。
ロイ・トーマスは、自身が受け持っていた他のシリーズでその続きを書くことにして、
海底王国アトランティスのプリンス、ネイモア・ザ・サブマリナー〈Sub-Mariner〉誌
それから超人ハルク〈Incredible Hulk〉誌にストレンジを登場させました。
1971年に創刊されたショーケース誌〈Marvel Feature〉
この3人による新たなチームディフェンダーズがお披露目されると、
好評を得て、翌1972年、〈Defenders〉誌が創刊!
打ち切り後、ほとんど誌上から姿を消していたストレンジもここで復活を果たすのでした。

異次元や魔界など、神秘の世界からの脅威と戦うディフェンダーズは
厳密にはチームではなく、本部や基地、規則の類を持たない緩やかな同盟関係。
宇宙の旅人シルバー・サーファーやアスガルド人のヴァルキリー
元・ロマコメシリーズの主人公/現・ヒーロー*2ヘルキャットをはじめ、
多くの個性的なメンバーが出入りし、ホークアイ、プロフェッサーX、ルーク・ケイジ、
ザ・シング、デアデビル、スパイダーマン、ハワード・ザ・ダックなど、
無数の“準メンバー”やスポット参戦組が存在しています。

そんなこんなで歴史を重ね、1981年、ディフェンダーズは記念すべき100号へ到達。

       defenders100201512001.jpg
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地球と地獄をつなごうとする悪魔連合、シックスフィンガード・ハンドとの戦いを描く、
94号から続く長篇ストーリーの最終章、ダブルサイズの特大号です。
ストレンジの魔法具“アガモットの眼”が、ディフェンダーズの力をひとつに!

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各号、海外コミックコーナーに陳列しております。
映画に先駆けて、原作コミックをぜひお楽しみください。どうぞおはやめに!

ちなみに、ディフェンダーズも映像化が予定。
といっても残念ながらドクター・ストレンジには関係がないのですが、
NETFLIXで展開されているマーベルドラマ『デアデビル』、『ジェシカ・ジョーンズ』
今後配信される『ルーク・ケイジ』『アイアンフィスト』の四者が、
最終的にミニシリーズ『ディフェンダーズ』で結集する、
ドラマ版アベンジャーズプロジェクトが進行中。こちらも要チェック!

アメコミ探求は、神保町の@ワンダーで!

*1 ちなみに、『ストレンジ』に先駆けて公開されるマーベル映画『シビル・ウォー』では、ジョン・H・ワトソンことマーティン・フリーマンが出演。
*2 パトリシア・“パッツィ”・ウォーカーは、もともと〈Patsy Walker〉誌他で、1940~60年代に人気を博したキャラクターですが、70年代にヒーローへ路線変更。


アメコミ/海外コミック、買います!
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こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。
海外コミックコーナーからお知らせいたします!

一日遅れで恐縮ですが、メリークリスマス!
本日最初にお目にかけますのは、マーベルコミックス名物〈Holiday Special〉誌です。

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読み切りのクリスマスエピソードを複数収録した、人気アンソロジー誌! (画像は1991年号です)
今年2015年も、〈Gwenpool Special〉と銘打った特別号が登場しました。
とりわけ話題になったのが、表題作にあたる"Gwenpool's Holiday Adventure"
スパイダーマンの亡き恋人グウェン・ステーシーと、おしゃべり傭兵デッドプールをマッシュアップした
キュートな新ヒーロー、グウェンプールが好評を集め、来年から主演誌の刊行も決定しています!

同作の作画を担当したのは、日本人アーティストユニットGurihiru
その代表作の一つとして知られる『Power Pack』は、
超能力四兄妹パワーパックの活躍を描いた1980年代の人気コミックを
ジュニア層に向けてポップにリブートした4号構成のミニシリーズです。
2005年から2011年まで全11期が発表され、
ちょうど本日、待望の日本語版も発売!(ヴィレッジブックス刊)
すでにパワーパックの魅力の虜になっちゃった方も多いのではないでしょうか?
そんな皆様にぜひおすすめしたいのが……、

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〈Power Pack〉 1号から55号まで 45冊一括
 (MARVEL COMICS, 1984~1990年)
   欠: 33、35、40、43、44、46、47、51~53号


1984年創刊、1991年まで全62号が刊行された〈Power Pack〉オリジナルシリーズ
惜しくも全号揃いではありませんが、コミックブックセットをご用意しました。
本日はこちらをご紹介いたします!

本作はアメリカンコミック史上初、
メイン工程にあたる脚本・作画の両方を女性作家が手掛けた作品でもあります。
創刊から40号までの殆どの脚本を担当したルイーズ・サイモンソン
最初の17号を作画したジューン・ブリッグマンの二人が生んだ
少年少女ヒーローチームパワーパック、まずはその素顔をごらんください。

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ティーンヒーローは珍しくないとはいえ、いくらなんでも若すぎる!
左からジュリー(10歳)、ジャック(8歳)、ケイティ(5歳)、アレックス(12歳)、
パワー家四兄妹からなるパワーパックは、マーベルユニバース最年少、
お父さんとお母さんにはぜったい内緒のスーパーヒーロー!
X-MENにとってのプロフェッサーXのような指導者としての大人も不在、
まだ思春期も迎えていない子どもたちのみで編成された異色のチームなのです。
いったいどうしてそんなことになったのか、そもそもの始まりはというと……、

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物理学者のジェイムズ・パワー博士が編み出した反物質のエネルギー利用法には、
連鎖反応で星を破壊してしまう可能性がありました。
同じようにして母星を失った経験を持つ宇宙人、エールファイア・ホワイトメーンは、
実験をやめさせようとパワー博士の元を訪れましたが、
時を同じくしてエネルギー変換器の兵器利用を目論む別種族、スナークスが地球に来襲、
パワー博士と妻のマーガレットはさらわれてしまいます。
自身も致命傷を負ったホワイトメーンは、最後の力を振り絞り、
パワー博士の四人の子どもたちに、自らの超能力を分け与え――、

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パワーパックがここに誕生!
アレックス=重力を司るジー(後にゼロ-G)、ジュリー=光速で空を飛ぶライトスピード
ジャック=密度自在のマス・マスター、ケイティ=エネルギーを吸収・放射するエナジャイザー
四人は、ホワイトメーンの宇宙船、意識を持ったスマートシップ“フライデー”*1と協力して両親を救出、
以降、秘密のヒーロー活動を続けることになったのです。
悪党のおやつをくすねたりしつつ、おなじみのマーベルヒーローともチームアップ!
ファンタスティック・フォーのリチャーズ夫妻の息子フランクリンが、
5人目のメンバータートルテールとして加わることも。

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ですが、ちびっ子ヒーローもお気楽に活動していたわけではありません。
まだまだ幼いというのに、両親や友達に秘密を抱える辛さもあれば、
大いなる力と大いなる責任についても考えなくちゃいけない。
さらに、脚本のルイーズ・サイモンソンは、いじめや薬物など、
同時代の子どもたちが晒されていた問題を作中随所に盛り込みました。
また、このころX-MEN系列誌に関わっていたこともあってか、
ミュータントたちの激しい戦闘に、何度かパワーパックを介入させています。

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たとえば27号は、ここ最近の記事でも何度か触れましたX-MENのクロスオーバー長編
《Mutant Massacre》のタイインエピソードとなっています。
地下に暮らすミュータント難民グループ モーロックス襲撃・虐殺事件。
下手人の殺し屋集団、マローダーズとの壮絶な戦いで、
X-MENのキティ・プライドとナイトクローラーは負傷・戦線離脱し、
X-FACTORのエンジェルは翼を失う重傷を負いました。

参考画像*2
Massacrexmen201512.jpg

斯様に危険きわまる修羅場と化していることを知らず、
フランクリンを加えた5人のパワーパックは、モーロックスの友達を案じて、地下へ。
そこに、マローダーズの中でも最危険人物、ウルヴァリンの宿敵セイバートゥースが強襲!

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ウルヴァリンとも遭遇、忠告を受けてすぐに地下から離れることを約束しますが、
ともだちを見捨てておけない5人は、さらなる深淵へ潜ることを決意し……。

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行くか戻るか、かわいい多数決シーンにご注目ください。

このようなハードな展開も見せつつ、〈Power Pack〉誌は読者からの熱い支持を集め、
ルイーズが離れた後も連載は続きましたが、今回のセット収録分の直後、56号から
よりハードな作風に路線変更したことが仇となり、それからわずか半年で打ち切りに。
その後、1992年の特別号〈Power Pack Holiday Special〉
ルイーズとジューン・ブリッグマン、パワーパックのオリジネイターが再び結集し、
読者から総スカンを食ったシリーズ末期展開の軌道修正がおこなわれました。

おっ、話題が〈Holiday Special〉誌に戻ってきましたね。
というわけで、海外コミックコーナーからの一日遅れのクリスマスプレゼント
〈Power Pack〉誌 45冊セット、1階新着商品棚に陳列しております。どうぞおはやめに!

神保町で、アメコミ探求をお楽しみください!

*1 “フライデー”の名は、ホワイトメーンが愛読する地球の小説『ロビンソン・クルーソー』に由来(Gurihiru版ではスクリューボールコメディ映画『ヒズ・ガール・フライデー』からとされています)。ちなみに、映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でも、トニー・スターク製のA.Iとして同名のキャラクターが登場しています。
*2 このときエンジェルを窮地から救ったのはマイティ・ソー。〈Thor〉誌 373、374号でその模様が描かれています。


アメコミ/海外コミック、買います!
ヘップバーン出演作ほか
'50年代~'60年代洋画パンフレットを入荷いたしました


20151225新着a

20151225新着b

アントニオーニ「赤い砂漠」(みゆき座)、ヘンリー・フォンダ「十二人の怒れる男」(丸の内松竹)
シャーリー・マクレーン「恋の売込み作戦」
ヘップバーン出演作はA4サイズの「ティファニーで朝食を」「麗しのサブリナ」(S40年リバイバル)などを入荷

その他アルドリッチ監督作の「攻撃」(松竹アカデミー)、「地獄の戦線」(日比谷)などの戦争映画
ビング・クロスビー×フレッド・アステアの「ブルースカイ」(ピカデリー)
「ゴーストタウンの決斗」(日比谷)、「ベビイドール」有楽座など
画像以外のパンフも多数入荷しております。
ご紹介した商品は入荷商品の一部ですので、是非ご来店のうえ入荷ラインナップをご覧くださいませ。
皆様のご来店をお待ちしております。



映画関連グッズ、買入いたします!詳しくはこちらから!

 ●映画パンフレット  ●映画プレスシート
 ●映画チラシ     ●映画ポスター
 ●映画半券、試写状  ●映画スチル写真、ロビーカード、プロマイド
 ●映画関連書籍・雑誌……「平凡」「明星」などの芸能雑誌も歓迎!
 ●その他映画グッズなど、何でもお気軽にお問い合わせください。
こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。海外コミックコーナーからお知らせします。
マーベルコミックス、先日に引き続き、X-MEN関連作品をごらんください!

変異種ミュータントと人類の平和的共存を実現すべく、プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアが
若きミュータントを集めて結成したヒーローチーム、X-MEN! と毎度ご紹介しておりますが、
このところの日本においては、話題の中心をアベンジャーズや
デッドプールに持っていかれがちな印象がなきにしもあらず……。
(デッドプールはもともとX-MENフランチャイズ出身のキャラクターなのですが)

本国アメリカでは、スター・トレック、スター・ウォーズ級! とまではいかずとも、
多くの熱狂的ファンから愛されているシリーズです。
とりわけ1980~90年代の勢いたるや凄まじいものがあり、
750万部刷られた〈X-MEN〉誌 1号(1991年)は、コミックブック発行部数の世界記録を保持。
また、意外なところでその影響を目にすることもあります。
たとえば、アメリカの大人気バンドWEEZER
1stアルバムにして不滅の名盤『WEEZER』、通称“ブルーアルバム”に収録された
“イン・ザ・ガレージ”という曲は、こんな一節から始まります。

   I've got a Dungeon Master's Guide
   I've got a 12-sided die
   I've got Kitty Pryde
   And Nightcrawler too
   Waiting there for me
   Yes I do, I do

     ――WEEZER "In The Garage"より (1994, Geffen Records)

バンドのフロントマン、リヴァース・クオモが、
宝物を溜め込んだ自分だけの秘密基地、ガレージの思い出を歌った名曲。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のルールブックや12面ダイスとともに、
X-MENの人気キャラクター、キティ・プライドナイトクローラーの名が挙げられています。

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キャサリン・アン・プライド、通称キティ・プライドは、物質をすり抜ける能力を持ったミュータント。
長編『The Dark Phoenix Saga』の序章、〈X-MEN〉誌 129号(1980年)で初めて登場したキティは、
その後X-MENに加入、最年少メンバーとしてプロフェッサーXや年長メンバーに見守られ、
スプライトシャドウキャットなど幾度かのコードネーム変更を経て、
やがてウルヴァリンも認める一人前のX-MANへと成長します。
その姿は、80年代当時のコミック読者から絶大な支持を集め、
(同時代の日本におけるラムちゃんや浅倉南のポジションとでも言いましょうか)
実際、WEEZERだけではなく、ポップカルチャーのそこここで、キティ・プライドへの言及を見ることができます。
映画『アベンジャーズ』のジョス・ウィードン監督は、キティのキャラクターを参考にして
TVシリーズ『バフィー』の主人公を創造したことを明らかにしている他、
脚本を務めた2004年の〈Astonishing X-MEN〉誌では、キティを中心人物として活躍させました。
なお、映画『X-MEN: ファイナル ディシジョン』(2006年)では、
ブレイク前夜のエレン・ペイジがキティを演じています!

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こちらは〈Uncanny X-men〉誌 168~176号(すべて1983年)の合本ペーパーバック、
『Uncanny X-men: From the Ashes』(1990年、MARVEL COMICS)
キティ・プライド主演の名作エピソード、“Professor Xavier Is a Jerk!”が冒頭を飾っています。
若手ミュータントチームNEW MUTANTSへの移籍を命じられ、プロフェッサーXに激怒するキティ!
この直前のエピソードでキティと出会い、宇宙からついてきてしまったドラゴン型エイリアン、
ロッキードが、ここでX-MENに仲間入り。

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『From the Ashes』には、この他にもX-MEN史における重要エピソードがギュッと詰まっています。
地下に暮らすミュータント難民グループ、モーロックスの初登場、
触れた相手の能力を吸収してしまうミュータントローグのX-MEN加入、
ウルヴァリンとジャパニーズヤクザの娘矢志田真理子の結婚式などなど。
ストームのモホークヘアスタイルの初披露や、キティとコロッサスの甘い恋模様も。

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そして、80年代X-MENサーガ最重要人物のひとり、マデリーン・プライアーが、
168号“Professor Xavier Is a Jerk!”最終ページで初登場しています。

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美しく赤い髪をしたマデリーン・プライアーは、ふしぎなことに、
X-MENのリーダー サイクロップス/スコット・サマーズの最愛の人、
先の『The Dark Phoenix Saga』で命を落としたマーベルガール/ジーン・グレイに瓜二つ。
アラスカで出会ったスコットとマデリーンは恋に落ち、『From the Ashes』にも収録の175号で結婚、
数年後の201号では、息子ネイサンが生まれます。

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……この時点ではまだ明らかになっていないことですが、
『The Dark Phoenix Saga』で内に宿した超エネルギー生命体フェニックスの暴走を抑えるため
自ら命を絶ったように思われていたジーン・グレイは、先日もご紹介しましたとおり実は生きていて、
ネイサンの誕生で戦線を離れていたスコットの前に姿を現します。
迷いつつも、X-FACTORのリーダーとして復帰するサイクロップス。
残されたマデリーンは……これはまた別の機会に。
ペーパーバック『From the Ashes』、海外コミックコーナーに陳列しております!


さて、話をぐっと戻しまして、WEEZERが歌ったもうひとりのX-MAN、
ドイツ生まれのナイトクローラーことカート・ワグナーをちょっぴりご紹介。

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青い体毛、伸びた犬歯、三本の指に長い尻尾、悪魔のような外見をもって生まれたカート。
その初登場号、新生X-MENの誕生を告げた〈Giant-Size X-Men〉 1号(1975年)は、
悪霊とみなされ、暴徒に追い立てられる彼の姿で幕を開けます。
異次元から紫色の大気とともに“BAMF!”と現れるテレポート能力は、
幾多の場面でX-MENを救ってきました。
加入当初、キティ・プライドはカートに苦手意識を持っていましたが、すぐに打ち解けて、大の仲良しに。

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殺し屋集団マローダーズによるモーロックス襲撃・虐殺事件《Mutant Massacre》の際に負傷し、
一時的に戦線を離脱していたキティ・プライドとナイトクローラー。
その間にX-MENはダラスで全滅(したかのように思われました)、
二人は英国へ渡り、魔法の戦士キャプテン・ブリテンと変身能力を持つミュータントメガン
パラレルな未来からきたサイクロップスとジーン・グレイの娘フェニックス/レイチェル・サマーズ
そしてロッキードを加えた新チームエクスカリバーを結成します。
1988年に創刊された〈Excalibur〉誌、セットや単巻リーフ、いくつか入荷しています。
こちらは11号から25号まで展開された多元宇宙をめぐる冒険、
最後にはマーベルユニバース最強の宇宙魔神ギャラクタスまであらわれる大長編
《THE CROSS-TIME CAPER》です。

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ちなみに現在も、キティ・プライドとナイトクローラーはトップクラスの人気キャラクターとして大活躍。
これまでX-MENのコロッサス/ピーター・ラスプーチンや、
エクスカリバー時代に出会ったピート・ウィズダムとロマンスを繰り広げてきたキティ、
最近になってガーディアンズ・オブ・ギャラクシースターロード/ピーター・クィルと婚約し、
チームを離れたクィルに代わる二代目スターロードとして、
曲者揃いのガーディアンズとともに宇宙を駆け回っています。

メンバーひとりひとりの物語が複雑に絡み合い、交差して、
壮大なサーガを形成、アメリカのコミックファンを夢中にさせたX-MEN。
@ワンダーでは、この他にも関連作品を多数取り揃えています。
神保町で海外コミック探求をお楽しみください!


アメコミ/海外コミック、買います!
こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。海外コミックコーナーからお知らせします。

1990年代初頭、怪物ドゥームズデイとの死闘の果てに命を落としたスーパーマン。
悲しみに包まれたDCユニバース、そして鋼鉄の男の奇跡の復活までを描いた大長編
《The Death and Return of Superman》については、以前ご紹介しましたが、
この頃、DCコミックスを代表するもうひとりのヒーローにも、試練のときが静かに近づいていました。

本日は、ごぞんじ闇の騎士バットマンが史上最大の危機を迎えた長編“Knightfall”
その続編“Knightquest”、完結編“KnightsEnd”をご紹介いたします。
1993年から1994年まで、およそ1年半をかけて展開され、
三部作を合わせて《KNIGHTSAGA》とも呼ばれるこの超大作。
このたび、前日譚・後日譚+αも含めた、コミックブックメガ盛りセットが入荷しました!

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BATMAN: KNIGHTSAGA 134冊一括セット
 Knightfall / Knightquest / KnightsEnd
 + ZERO HOUR: CRISIS IN TIME! / Prodigal / Troika
 (1993~1995年 DC COMICS)

惜しくも前日譚・タイイン作品にごくわずかな欠品がございますが、本編64冊は完全網羅!
収録号をこちらにまとめておりますのでごらんください。

さて、バットマンにいったい何が起こったのか? 
ごくごくかんたんに内容をご紹介いたします。

まずは本作の鍵を握る、ひとりめの人物の登場です。
カリブの島国サンタ・ブリスカ、ペーニャ・ドゥーロという刑務所に、
生まれたその瞬間、革命家の父の罪を負わされ、終身刑を言い渡された子どもがいました。
年端もいかぬうちに他の囚人を殺め、破滅のもと、ベインと呼ばれるようになった少年は、
肉体を鍛え上げ、書物で世界を知り、哲学を知り、戦略を知り、ペーニャ・ドゥーロのトップへ上り詰めます。
あるとき、危険な新型筋肉増強剤ヴェノムの実験台になったベインは、強化された身体で脱獄を果たし、
塀の中で耳にした、犯罪都市ゴッサムとその守護者の噂に導かれ、アメリカ合衆国へ――。

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1993年初頭、「Batman: Vengeance of Bane」で初登場し、バットマンと対峙したベインは、
悪徳の街を恐怖で支配し、いっぽうで不殺の誓いを守るこの男に興味を抱きました。
しばらくの観察・研究ののち、ゴッサムの覇権をにぎるべく、ベインは動き出します。
最初の一手として、名だたる狂人犯罪者が収容された精神病院アーカム・アサイラムから、
ジョーカーリドラーをはじめとする凶悪ヴィランたちを解放。
かくして、〈Batman〉誌 492号より、第1部“Knightfall”(93年4~10月)が幕を開けるのです。

脱獄したヴィランたちを追ううち、バットマンは、肉体的にも精神的にも、徐々に限界へ近づいていきます。
ブルース・ウェイン邸に戻った彼を待ち受けていたのは、既にその正体を突き止めていたベイン。
“Knightfall”第11章、〈Batman〉 497号での激闘の末――、

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背骨を折られた無残な姿で、ゴッサム市民の前に曝されるバットマン。
一命はとりとめたものの麻痺は残り、ブルース・ウェインは再起困難な状況に追い込まれてしまうのです。
しかし、ゴッサムからバットマン――犯罪者たちにとって恐怖の象徴――が失われてはならない。
ブルースは、ある人物に闇の騎士のマントを託します。

ここで、本作の鍵を握るもうひとりの人物をご紹介いたします。
事件から少し遡る1992年後半、ミニシリーズ『Batman: The Sword of Azrael』で初登場したその男、
ジャン=ポール・ヴァレーは、ゴッサムシティでコンピュータ科学を学ぶ大学院生にして、
十字軍、テンプル騎士団を起源に持つ秘密結社 聖デュマス騎士団の暗殺者としての顔も持つ青年。
聖デュマスの遺伝子操作で作られたその肉体が戦闘服をまとうと、
“システム”と呼ばれる暗示催眠が発動し、復讐の天使アズラエルに!

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紆余曲折あってバットマンファミリー入りを果たしていたジャンを、ブルースはバットマンの後継者に指名。
バットマン/ジャン=ポール・ヴァレーは、アズラエルのスーツを取り入れた機械的なコスチュームをまとい、
“Knightfall”第19章〈Batman〉 500号でベインを倒し、ゴッサムの新たな守護者として君臨するのでした。

第2部“Knightquest”(93年10月~94年6月)では、
バットマンの名を継いだジャン=ポール・ヴァレーを追う“The Crusade”と、
アメリカを離れたブルースと執事アルフレッドを描く“The Search”の2つの物語が展開。
今回のセットの売りのひとつがこの“Knightquest”の完全収録
7誌に跨って複数のエピソードが並行して語られる構成のためか、
合本化などのリプリントの機会にはあまり恵まれず、
“The Search”に関しては、これまで一度も再刊されていません。

アズラエルの“システム”に突き動かされ、次第に狂気にとらわれていくジャン。
その装備は攻撃性を増し、バットマンの正義を逸脱しはじめます。
そしてむかえた完結編、第3部“KnightsEnd”(94年7~8月)で――、

          batmanreturns20151208.jpg

ブルース・ウェインが復活、ゴッサムシティに帰還!
その経緯と、暴走するアズラエルとの戦いの顛末は読んでのお楽しみ!

三部作終了直後に展開された後日譚もいくつかセットに含めております。
“KnightsEnd”から間を置くことなく、DCユニバースはクロスオーバー『ZERO HOUR』(94年9月)に突入、
バットマンファミリーもこれに参戦しています。まったくヒーローはいそがしい!
時空間の破壊を目論むパララックスとの戦いのあと、宇宙の再生にともない、
バットマンたちの歴史は少しずつ修正 (〈ZERO MONTH〉、94年10月)。
今回は『ZERO HOUR』本編と、バットマン系列誌で描かれたタイインエピソード
さらにバットマン系列各誌の第0号を収録しました。

そんなあれやこれやをはさんで、

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まだ完全に傷が癒えていないブルースは、ふたたび愛弟子にマントを預けます。
ここでバットマンを任されたのは初代ロビン/ディック・グレイソン
3代目ロビン/ティム・ドレイクとのコンビの活躍を描く“Prodigal”(94年11月~95年1月)、
新たな黒のバットスーツをまとい、ブルース・ウェインのバットマンが本格復帰する“Troika”(95年2月)、
さらにベイン、アズラエルのその後を追った作品もちょっぴり含めてみました。
およそ2年分のバットマンストーリーを網羅した全134冊の特大セット
いま一度収録号一覧をご確認ください。
海外コミックコーナーにて取り扱っております。どうぞおはやめに!

アメコミ探求は、神保町の@ワンダーで!


アメコミ/海外コミック、買います!
ヤフオク!に新規商品を出品いたしました

出品リストはこちらになります。

各種フィギュアやステーショナリーなどのスターウォーズ関連グッズを多数出品。
その他半券・ポスター・チラシなどの映画関連アイテム
女子プロレス関連本など出品しております。

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こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。
いよいよ『スター・ウォーズ』最新作がヴェールを脱ぐ本日12月18日(金)、
先ほども映画コーナーよりポスターをご紹介いたしました。
SFコーナーからは、元祖“銀河帝国”を!
アイザック・アシモフが生んだ壮大な未来史《銀河帝国興亡史》
またの名を《ファウンデーション・シリーズ》をご用意しております。

……というのはもちろんいま思いついたこじつけですが、
言わずと知れたSF大河小説地球代表、このたび、こういうセットを作ってみました。

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アイザック・アシモフ
 《銀河帝国興亡史》、《ロボット》、《トランター》、
 『永遠の終り』、『ネメシス』
グレゴリイ・ベンフォード、グレッグ・ベア、
デイヴィッド・ブリン 《新・銀河帝国興亡史》

 ハヤカワ文庫SF、創元推理文庫SFマーク 31冊一括セット!


アシモフワールドの中核部分をがっつりと網羅、
さらに影響下にある後続作家たちによる新シリーズもまるっとパック!

数万年の未来、銀河帝国の衰退を予期した数学者ハリ・セルダンによって
次代の覇権を担うべく設立されたファウンデーションの発展を描く《銀河帝国興亡史》
1940年代を通して〈アウタウンディング〉誌に発表されたものをまとめた初期3部作から30年余を経て、
読者からの熱いラブコールを無視できなくなったアシモフは、
1982年、久々のSF長篇でもある第4作『ファウンデーションの彼方へ』を発表します。
このとき、作中でファウンデーション前史にあたる《トランターもの》『永遠の終り』のことに触れたほか、
初期作品には登場しなかったロボットに関する言及がなされ、
《銀河帝国興亡史》と、おなじくアシモフのビブリオグラフィに大きな存在感を示す作品群
《ロボットもの》のつながりが示唆されました。
それから、50年代に一度中絶していた、イライジャ・ベイリ&R・ダニール・オリヴォーが登場する
ロボットミステリシリーズも再開され、第3作『夜明けのロボット』、第4作『ロボットと帝国』で、
ついに《銀河帝国興亡史》と《ロボットもの》が合流を果たしたのです。
これらの作品は読者から絶賛をもって迎えられ、いずれもベストセラー入りを果たしたほか、
『~彼方へ』ヒューゴー賞を獲得しています。
作中年表上における最終作『ファウンデーションと地球』と、
ハリ・セルダンの生涯を追った『ファウンデーションへの序曲』『ファウンデーションの誕生』をもって
シリーズは完結。1993年に刊行された『~誕生』は、前年に世を去ったアシモフの遺作となりました。

1997年、アシモフの妻ジャネットは、グレゴリイ・ベンフォードに続編執筆を依頼。
当初難色を示したベンフォードですが、執筆を決意すると複数巻構成の企画をまとめ、
SF作家仲間の中からうってつけの人材、グレッグ・ベアデイヴィッド・ブリンを推薦。
ハードSFの旗手たちによって書かれた《新・銀河帝国興亡史》3部作は、
ハリ・セルダンの語られざるエピソードを明らかにするとともに、
オリジナルシリーズの設定を補強する試みも行われています。

また、上掲画像には載せていないものの、
シリーズに関連するアシモフ作品も多数セットに含めています。
1989年発表の宇宙SF長篇『ネメシス』は、
一連の統合事業に重圧を感じていたアシモフを気遣った編集者の勧めで書かれた作品。
なので、発表当初は上記のいずれにも属さないノンシリーズ作品とされ、
アシモフも前書きで開口一番“これは一個の独立した物語である”と宣言していますが、
直後“この作品と他のシリーズとの接点をなす小説を書かないともかぎらない”
“とはいうものの、書くと決まったものでもない”とも続けており、
物語の肝となる超光速航法などなどシリーズにつながる要素も多分に散りばめられた本書は、
結局後に書かれた『ファウンデーションの誕生』でそのエピソードが回収されています。

くわえて、シリーズ前史に位置する時間SF『永遠の終り』と、
『宇宙の小石』『暗黒星雲の彼方に』『宇宙気流』の《トランターもの》3作、
 (『暗黒星雲~』のみ創元推理文庫SFマーク)
そしてロボットものを入れるならこちらも、というわけで、
短篇集『われはロボット』『ロボットの時代』もパック。
もちろん、これさえあれば完璧、というわけもなく、
短篇方面で含められなかったものがいくつかございますが、
全31冊セット、SFコーナーにて取り扱っています。どうぞおはやめに!

SF散歩は、神保町の@ワンダーで!
スターウォーズ、マックイーン出演作
ダーティーハリーシリーズ、ブルース・リー「燃えよドラゴン」など
洋画人気作のポスターを入荷しました


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マックイーン出演作では「華麗なる賭け」「ネバダ・スミス」ほか「栄光のル・マン」

イーストウッド作品では「ダーティーハリー」シリーズ初代から3まで

本日最新作エピソード7が公開されるスターウォーズシリーズからは画像の2種類のポスターを入荷
その他ブルース・リー「燃えよドラゴン」(リバイバル版)などを入荷しております。

今回入荷品はどれも人気が高いポスターになっておりますので、是非お早めに。
皆様のご来店をお待ちしております。



映画関連グッズ、買入いたします!詳しくはこちらから!

 ●映画パンフレット  ●映画プレスシート
 ●映画チラシ     ●映画ポスター
 ●映画半券、試写状  ●映画スチル写真、ロビーカード、プロマイド
 ●映画関連書籍・雑誌……「平凡」「明星」などの芸能雑誌も歓迎!
 ●その他映画グッズなど、何でもお気軽にお問い合わせください。
こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。
またまた海外コミックコーナーからのお知らせですが、
今回はミステリ方面に大きくかかわる、DCコミックスのある一冊をごらんいただきます。
ミステリファンの皆様も、ぜひぜひお付き合いください。

いきなりですが、ここで問題です。
皆様、DCコミックスの“DC”、どういう意味かご存知ですか?
そう、〈Detective Comics〉です。
1937年に創刊された、パルプマガジンの流れを汲む探偵コミックアンソロジー誌
1939年27号バットマン/ブルース・ウェイン初登場
以降バットマンの掲載誌として、2011年の新創刊を挟みつつ、
現在まで途切れることなく発行されています。
その版元、Detective Comics社が、幾度かの合併や社名変更を経て、
DCコミックスとなり、今にいたるというわけです。
そんな〈Detective Comics〉誌の看板を長年にわたって背負うバットマンは、
ダークナイト、ケープド・クルセイダーといった有名な通り名の他に、
ワールズ・グレイテスト・ディテクティブ、“世界最高の探偵”という愛称で呼ばれることも!

存じております。目に浮かびます。
「待て待て。世界最高とは聞き捨てならねえな」
と立ち上がる古今東西の名探偵の皆様およびファンの皆様の姿、
そして真の世界最高をめぐって紛糾する光景が。
また、多くの方が、「世界最高なら彼だろう」と、対立候補にあのひとを挙げることでしょう。
よくよく存じております。ですが皆様、ここはどうか、矛を収め、いったん御着席ください。
バットマンとあのひと“世界最高の探偵”候補筆頭ふたりが、
不思議なかたちで共演するコミックがこちらにございます。
ここはひとつ、争いはやめて、どうぞ、ごゆっくりお楽しみください。

(まあガチの立ち合いならバットマンが最強に決まってるんですけどね、
 とそっとつぶやいて、火に油を注ぎつつ)

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〈Detective Comics〉 572号 (DC COMICS 1987年)

1987年刊、〈Detective Comics〉創刊50周年を記念した特大号が入荷しました!
まずはそのカバーアートをじっくりご堪能ください(画: Mike Kaluta)
バットマン初登場の同誌27号を背景に、知恵を合わせる二人の名探偵の姿。
いったい何が起こるのでしょうか?

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"The Doomsday Book"
 脚本: Mike W. Barr
 CHAPTER 1 作画: Alan Davis
 CHAPTER 2 作画: Terry Beatty & Dick Giordano
 CHAPTER 3 作画: Carmine Infantino & Al Vey
 CHAPTER 4 作画: E.R. Cruz
 CHAPTER 5 作画: Alan Davis & Paul Neary

DCコミックスが誇る名探偵たちが、100年越しの難事件に立ち向かう本作は、
五部構成、50ページ超の中編コミックとなっています。
CHAPTER 1・2に登場するのはスラム・ブラッドリー
1937年、〈Detective Comics〉創刊号にて初登場、
バットマン登場後も1949年まで同誌に出演し続けた私立探偵です。
その作者は、翌1938年にスーパーマンを生み出す二人の青年、
ジェリー・シーゲル&ジョー・シャスター
バットマンの先輩であり、スーパーマンの兄ともいえるDCコミックス最古参ヒーロー、
この記念号では、婚約者を誘拐されたトーマス・モーガン氏の依頼で、調査に乗り出します。
バットマンロビン(2代目:ジェイソン・トッド)の助太刀を受けながら、
モーガンの婚約者を見つけ出すスラムですが、メアリー・ワトソンと名乗る婚約者は、
トーマス・モーガンが偽名であることを告白。依頼人の本当の名が明らかになると、
事件は奇妙な色合いを帯び始め……。

CHAPTER 3は、ゴムのように身体を伸ばす名探偵ヒーロー、
エロンゲイテッドマン/ラルフ・ディブニーの視点で幕を開けます。
ロンドンはベイカー街、221Bが襲撃されるのを目撃し、介入したラルフは、
ジョン・H・ワトソン未発表原稿の抹消を目論む、かの悪漢の子孫に遭遇!
原稿には、犯罪界のナポレオンが遺した計画の手がかりが……。

そのワトソンの未発表原稿(1886年)は、続くCHAPTER 4でばっちりコミック化されています。
名探偵シャーロック・ホームズがついに登場!

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シャーロック・ホームズ、その語られざる事件のひとつとして知られる
“赤い蛭”の詳細が、ここで明らかになります。
1975年、1号のみでキャンセルされてしまったDCコミックス版〈SHERLOCK HOLMES〉誌
作画担当E.R. Cruzをふたたび起用した粋な演出にもご注目。

場面が現代に戻ったCHAPTER 5、合流したスラム・ブラッドリーとエロンゲイテッドマンは、
モリアーティの陰謀を食い止めるべく、バットマン&ロビンに加勢を求めます。
かくしてDCコミックスの3大探偵が集結! クライマックスにはこんなサプライズも……。

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あとは読んでのお楽しみ!

今作の脚本を手掛けたのは、この時期同誌のレギュラーを務めていたマイク・W・バー
他に『Batman and the Outsiders』『Camelot 3000』などの代表作を持つライターです。
さて、海外ミステリファンの皆様、この名前にご記憶はございませんか?

(以下、以前別記事で書いた内容とかなり重複いたしますが)

マイク・W・バーは、熱心なエラリー・クイーンファンとしても著名な作家。
コミック化されたクイーン作品についての研究「The Comic Life of Ellery Queen」は、
ハヤカワミステリマガジン94年5月号の特集《マンガこそ秘かな愉しみ》に、
「コミックで読むエラリイ・クイーン」として翻訳掲載されています。

そもそもクイーン『ローマ帽子の謎』に衝撃を受け作家を志したバーは、
1973年EQMM誌に小説を売り込むことに成功し、キャリアをスタートさせました。
そのとき貰ったフレデリック・ダネイからの手紙を今も大事に保管しているそうです。
ちなみに、そのデビュー作のタイトルは「Crime at the Comiconvention」
「コミックコンベンションの犯罪」! じつに興味ぶかい……。

また、バーが1989年に開始したオリジナルシリーズ『The Maze Agency』は、
探偵ジェニファー・メイズと相棒ガブリエル・ウェブが不可解な謎に立ち向かう、
“fair-play whodunit”を謳った本格ミステリコミック。
こちらの第9号「The English Channeler Mystery」では、
名探偵エラリー・クイーンその人が誌面に登場しています。

斯様にコミックとミステリを愛してやまないバーが、間違いなく楽しんで書いたであろう
〈Detective Comics〉50周年記念号、新着商品コーナーに陳列しております。
コミックファンの皆様、ホームズファンの皆様、どうぞおはやめに!

海外コミック探求は、神保町の@ワンダーで!


アメコミ/海外コミック、買います!
こんにちは、推理・SF担当のスタッフFです。海外コミックコーナーからお知らせします。
ディズニー/マーベルの『シビル・ウォー』、ワーナー/DCの『バットマンvsスーパーマン』
大手各社が立て続けに大作コミック映画の予告編を公開し盛り上がる中、
先日、最後の一角20世紀フォックスが動きました。
ブライアン・シンガー監督によるX-MEN映画シリーズ最新作、
『X-MEN: APOCALYPSE』の予告編がリリース! 皆様、もうごらんになりましたか?

                 

変異種ミュータントと人類の平和的共存を目指すヒーローチームX-MEN、
その指導者プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビアと、
ミュータントの自由を勝ち取るためには人類を支配するしかないと考える、
マグニートー/エリック・マグナス・レーンシャー
永遠の宿敵であり親友でもある二人の若き日を描く新映画シリーズ
『ファースト・ジェネレーション』、『フューチャー&パスト』に続く完結編!
チャールズ・エグゼビアとエリック・レーンシャーを演じるのは前2作に引き続き、
ジェームズ・マカヴォイとマイケル・ファスベンダー。
1962年のキューバ危機を背景に幕を開けた新シリーズも、今作で80年代に突入し、
齢を重ねたプロフェッサーX(マカヴォイ)が、とうとう我々の良く知る姿=禿頭に!
日本での公開は来年夏だそうです。楽しみですね!

今作のタイトルロールを務めるヴィラン、アポカリプスは、
原作コミックではX-MEN最強の宿敵として知られる大物中の大物。
ついにスクリーンに初登場、演じるはオスカー・アイザック!
(アイザックはまもなく公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にも重要ポジションで出演!)

また、映画公開に合わせ、現在本国で刊行中のX-MEN系列タイトル3誌
〈EXTRAORDINARY X-MEN〉〈UNCANNY X-MEN〉〈ALL-NEW X-MEN〉では、
クロスオーバーイベント《APOCALYPSE WARS》が展開予定。

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というわけで本日は、2016年マーベル重要人物のひとりアポカリプスについて、
ごくごくかんたんにご紹介いたします。
テキストに使用しますのは、こちらのコミック。どうぞごらんください。

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X-FACTOR 147冊一括 (MARVEL COMICS, 1986~1998年)
 #2~149, #-1, ANNUAL #1, 4, 6, 8
 本誌欠: #1, 49, 74, 78, 140, 144

――いきなり話が逸れますが、まずは〈X-FACTOR〉誌について――
70年代、ウルヴァリンやストーム、ナイトクローラー、コロッサスらで編成された
新ラインナップの登場を機に、遅まきながらの大ブレイクを果たしたX-MEN
脚本を務めたクリス・クレアモントの筆はのりにのり、
80年代以降も〈NEW MUTANTS〉などのスピンオフ誌が多数生まれ、
その世界はどんどん拡大していきました。
1986年に創刊された〈X-FACTOR〉誌もそのひとつです。
サイクロップスエンジェルビーストアイスマン
そして数年前に死んだと思われていたマーベルガールが生還し、
X-MEN創立メンバー、ファーストファイブが再結集。
ところがこの頃、X-MEN本隊は、プロフェッサーXに指導役を託されたマグニートーと行動を共にしており、
かつての宿敵への不信感を拭えないファーストファイブは、独自に新チームを結成します。
表向きは、ミュータントを捕獲、社会から脅威を取り除くハンター集団。
しかしてその実態は、保護したミュータントをかくまい、能力をコントロールできるよう指導する、
チャールズ・エグゼビアの意志を継いだミュータントヒーローチーム、X-FACTOR

 (……という結成譚を描いた肝心要の第1号をセットに含められていないのが心苦しいところ。
  また、マーベル・ガール/ジーン・グレイ復活の経緯については、
  同年の〈AVENGERS〉 263号と〈FANTASTIC FOUR〉 286号に詳しいので、皆様どこかしらでご確認ください。
  なお、〈X-FACTOR〉70号の後、ファーストファイブはX-MEN本隊に合流。
  今回は触れませんが、71号以降、シリーズは第2期に突入、コンセプト、メンバーラインナップを一新し、
  サイクロップスの弟ハボックが率いる政府管轄の特殊部隊、X-FACTORの活躍が描かれます。)

閑話休題。
活動を開始した第1期X-FACTOR。しかしその前には、早々に強敵が現れます。

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アポカリプス/エン・サバー・ヌールがここで初登場。
5000年前のエジプトに生まれた、人類史上最初期のミュータント
灰色の肌を恐れられ、砂漠に捨てられた子どもは、ある盗賊に拾われ、
“第一の者”という意味を持つエン・サバー・ヌールという名をもらい、
強者こそが正義という信念を学び、やがて支配者への道を歩み始めます。
自らの原子構造を自在に操作、変形・巨大化するミュータント能力、
さらに長命を保つ驚異的生命力超人的腕力をもって、
弱き人間は奴隷となるか滅ぶかの“適者生存”の世界をつくり、君臨せんと目論む危険人物です。

〈X-FACTOR〉誌 5号の最終コマにて、
ヴィランチームアライアンス・オブ・イービルの黒幕として、初めて姿を現したアポカリプス。
本格的な登場が描かれるのは続く第6号ですが、そのカバーをよくごらんください。
先述の《APOCALYPSE WARS》の印象的なカバーアート、その引用元がこちらなのです。

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この6号から長きにわたり同誌の脚本を務めたルイーズ・サイモンソン
10号から作画に参加したウォルト・サイモンソン夫妻の筆によって、
アポカリプスはマーベルユニバースの大物ヴィランとして名をあげていきます。
彼を語る上で欠かせないのが、彼が引き連れる配下、フォー・ホースメン
ファミン、ウォー、ペスティレンス、デスから成る黙示録の四騎士ですが、
そのラインナップは流動的。アポカリプスによって強きミュータントがリクルート(&改造&洗脳)され、
欠けることがあれば、新たな強者がそこへ補充されます。
X-FACTOR 10~12号では、アポカリプスに目を付けられたミュータントたちが、
ペスティレンス、ウォー、ファミンにされていく場面が描かれています。
それから、最後の一人、デスになる者として、アポカリプスはあるX-MANに狙いを定めました。
美しく大きな翼を持つファーストファイブ、エンジェル/ウォーレン・ワージントンⅢ世に。

この直前、地下に暮らしていたミュータント難民モーロックスが、
殺し屋ミュータント集団マローダーズに強襲、虐殺される《Mutant Massacre》事件が発生し、
モーロックス救援に向かったエンジェルは、マローダーズによってその翼を傷つけられ、
さらに旧友のひそかな裏切りで、切断される憂き目にあっていました。
悲しみのあまり自殺を図ったウォーレンでしたが、アポカリプスの手に落ちてしまい――。

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X-MEN本隊、若手ミュータントチームNEW MUTANTS、そしてX-FACTORが、
同時に訪れた最大級の危機にそれぞれ立ち向かう1988年のクロスオーバー
《THE FALL OF THE MUTANTS》で、事態が大きく動きます。

X-MENはテキサス州ダラスで魔神アドバーサリーと激突、死闘の末に全滅。
NEW MUTANTSはある島で反ミュータント組織ザ・ライトと交戦、メンバーの一人を失ってしまいます。
X-FACTORの前に立ちはだかったのは、またしてもアポカリプス。
ニューヨークへ進撃せんとする黙示録の飛行船の中で、
X-FACTORたちは信じがたい事実に直面するのでした。

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それは、アポカリプスの改造で、鋼鉄のあらたな翼を得たウォーレン・ワージントン!
服従を誓い、黙示録の四騎士デスとなったその姿だったのです……。

激戦の果てにアポカリプスの洗脳を脱し、紆余曲折の後、
コードネームをアークエンジェルと改めて復帰するウォーレンですが、
以降、改造された身体と後遺症との戦いに悩まされることに。
《APOCALYPSE WARS》のカバーでは、ふたたびデスモードになったその姿が見られ、
映画『APOCALYPSE』予告編にも、鋼鉄の翼を広げるシーンが。
きたる2016年は、彼の動向も要チェックです。

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第1期X-FACTOR最終回近くの長篇《ENDGAME》(1991年)で、
サイクロップスの息子ネイサン・サマーズが自らを脅かす存在になりうると知ったアポカリプスは、
幼きネイサンを狙って、X-FACTOR、そして超人類インヒューマンズと激突。
全身を金属に蝕まれるテクノ・オーガニック・ウィルスに侵された愛子を救うため、
サイクロップスはネイサンをはるか未来へと逃がします。
90年代X-MENサーガ重要な起点となったストーリー、
制作は、長くX-MENの屋台骨を支え、この直後に降板するクリス・クレアモント(脚本)と、
この翌年にマーベルを離れイメージコミックスを立ち上げる2人のレジェンド、
海外マンガフェスタへの参加も記憶に新しいジム・リー(脚本)と
ウィルス・ポータシオ(脚本・作画)です。


……と、〈X-FACTOR〉セットから、アポカリプス関連をいくつかピックアップいたしましたが、
同誌は、生還を果たしたマーベル・ガール/ジーン・グレイと、かつての恋人サイクロップス、
ジーンそっくりのサイクロップス夫人マデリーン・プライアー、ジーンに急接近するエンジェル、
支援者を装い、X-FACTORを陥れる反ミュータント主義者キャメロン・ホッジなど、
他にも面白い見どころがたっぷりあるシリーズです。
いくつかは単巻での在庫もございますので、海外コミックコーナーをぜひぜひごらんください。

また、アポカリプス関連で外せないタイトルとして、
以前にもご紹介しました90年代の大長編『AGE OF APOCALYPSE』をご用意しております。
プロフェッサーX不在の世界、黙示録の魔人の支配に、マグニートー率いるX-MENが立ち向かう名作です。
映画公開前に、こちらも合わせてお楽しみください!

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